理論に基づいているか?

先日、こんな話を聞きました。

ラン練習会「TAC長浜・通称TACN(タックン)」にもよく参加してくれていて、今年から県外の強豪校へ進学した高校生ランナーの話。

その子自身、川村コーチとの付き合いも長く、自分自身でも運動生理学を学んでトレーニングメニューも自分で組み立てられる子ですが、進学した高校の監督のトレーニングメニューが???で、理論もなにもあったものじゃないとのこと。

T-FOOTのインスタ動画の中で、「悪い当たり前」というキーワードが出てきて、動画の中では、自分自身の身体の話なのですが、これは組織にも言えることだなあと。「悪い当たり前」を信じる指導者やトップって、プレーヤーや部員・社員・メンバー等にとって迷惑でしかないなと。

野球やサッカーなどのチームスポーツでも、「伝統だ」とかなんとか言って、悪い習慣を変えられないとか、ずっと結果が出ない&成長のない練習やってたり、それを本気で正しいと信じていたり。

動画のなかで、身体の悪い当たり前は道具を使って新しい情報に書き換えようと言ってますが、そういう組織やチームの問題って、監督や指導者を変えてしまうか、外部の人間を入れてチームごと書き換えてしまうかしかないのだろうなと。

川村コーチのRIPPO検証画像

道具においても、正しい理論に基づいて作られたプロダクトがある一方で(もちろんその中でも個々の合う合わないはある)、「なんか体幹トレーニングが流行っているみたいだし、こんなプロダクト売れるんじゃない?」的なノリで作ったんじゃないかというプロダクトも多く、「たぶんこうだろ?」みたいな深い検証無しに生み出されたプロダクトやサービスって、ユーザーにとって悪でしかないなと。先ほどの指導者の話も同じで、自分の経験(中途半端な成功体験)や他の結果を出しているチームのやっている事をマネしたりして、練習メニューを組み立てるって最悪ですよね。プレーヤーにとって悪でしかないです。

正しいと思っていた理論も、時には間違っている事もあると思います。プロダクトを生み出す側や、指導者の立場の人は、常にアップデートをして、間違いを素直に認め、常に成長していかないといけないのだろうなと。

僕達に関しましては、7月8日から始まる中川政七商店さんでの展示販売会で、去年から一本歯下駄やRIPPOを使って下さっているユーザーさんとの再会も予想され、色々と生の声や反応・フィードバックを頂く良い機会ですので、さらなるアップデートをしたいと思います。

あ、それと先日のアディスターの話の続き。

坂道競歩

最初は調子が良かったアディスターですが、何回か走るうちに、右足の親指の付け根が痛くなり、、、

右足がほんの少しだけ外反母趾のため、それがアッパーに当たっていたのも原因の1つですが、アディスターがせっかく転がる構造のシューズになっているのに、さらに僕が蹴りすぎているのも大きな原因でした。そうやって、しっかり理論に基づいて作られたプロダクトは、自分の身体操作の間違いも教えてくれる。「道具がすべてを解決してくれる」という考えではなく、「道具で自分の悪い当たり前に気づく」。普通なら「この靴は自分には合わないや!」で終わるところを、なぜ自分は履きこなせないのか、、、、自分の走りが悪いのか、、、とユーザー自身もそんな考え方にならないといけないと気づいた、というお話でした。

以上、小林でした。