一本歯下駄の使い方

前回のコラムから時間がたってしまいましたが、

元気にラン練習や新商品開発など、毎日忙しくさせて頂いています。

近しい方々には、新商品のご案内をさせて頂いておりますが、

改めてウェブページを準備しておりますので、少々お待ちくださいませ。

さて、先日、新しいパンプレットが出来ました。

ウェブサイトからも、近日ご覧いただけるようになります!(少々お待ちを)

道具というものは、ある程度の使い方を示す方が良いのか、

何も言わずに、自由に使ってもらう方が良いのか、

商品を開発する側からすると、いつも悩ましいものです。

使い方を示すことで、開発側が思ってもみなかった使い方が

ユーザーさんのアイデアで出てくるチャンスを潰しているかもしれない。

なるべく、「こう使いなさい」ではなく「一般的にはこうですが、後はご自由に」

というスタンスが僕たちのプロダクトには合っていると思っています。

人の身体は人それぞれですし、道具もそれぞれに合うものがあるはずです。

そんな共通認識や伝え方へのこだわりを持った私(小林)と川村コーチが、

あーでもないこーでもないと一語一句にこだわったパンプレットです。

身体感覚を言葉にすることは非常に難しく、正直、私達の表現が正しいか今でもわかりません。(また次の印刷では違う表現になっているかも)

頭で考える人が欲しがる、「エビデンス」や「数字」が難しい分野であり、

私の家業分野である「東洋医学」や、川村コーチの家業分野である「器・工芸品」も、

職人の手の感覚や長年の経験で作られたものばかりです。

私達の一本歯下駄も、職人・諸橋さんの感覚や経験から生み出されます。

その機械やAIで表現できない人間の感覚こそ、僕ら人が人であるための

重要なものである事は間違いないのでしょう。


そういや、面白がって私達の下駄のマーケティングにアドバイスをくれる方が時々います。

こんなふうに。↓

「何が良いのか、もっと一般の人にわかりやすく伝えるエビデンスや理論があれば、もっと売れるよ!」

僕の意見は単純です。

「興味のない人にグダグダ言って買ってもらっても、3日たったらガラクタ行き。そして、そんな人に貴重な資源を消費して欲しくない。」

このT-FOOTプロジェクトを開始して約半年。

毎日使うユーザーの方に共通するのは、何かに一生懸命な人。

ラン練習会に毎回参加しておられる方々を見て、尊敬と共に思うのが、

「自分の身体や、スポーツ、仕事、生活すべてに真摯に向き合っておられる方の手助けが出来るような道具であれば良い。」

そして、その道具との出会いは、ある意味、その人のタイミング次第だと。

資本主義に逆行していますが、無駄に買わすような事はしたくない。

そんな思いを持って、これからも良い道具を生み出していきますので、

どうぞよろしくお願いいたします。

以上、T-FOOT小林でした。